東京とんかつ会議 第139回 とんかつ天山 ロースかつ定食(1000円)

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東京とんかつ会議 第139回 とんかつ天山 ロースかつ定食(1000円)
肉2、衣2、油2、キャベツ2、ソース2、御飯2、お新香2、味噌汁1 特記上ロースかつ定食2500円16点(各項目3点満点、特記項目含め25点満点)
  ランドレース形の種豚フジザクラに味の良いバークシャー、デュロック系の豚を掛け合わせた、山梨県の富士桜ポークを使用している。そのほの甘い香りが漂うきめ細かい肉質は、ランチ千円の薄いかつでもわずかに感じることができるが、やはり特記にあげた写真下の「上ロースカツ定食(昼2500円、夜2800円)」の方が、肉の実力をわかりやすく堪能できるだろう。
 生パン粉を使った衣は、かなり粗いが油ぎれよく、カリカリと下軽快な音を弾ませる。だが1000円のランチでは、衣が勝ちすぎて、肉の存在が弱くなる。それゆえに薦められる塩胡椒ではなく、辛口の方のソースをかけて、若干衣を湿らせてから食べたほうがいいだろう。でも富士桜ポークは山梨県畜産試験場がラ、4年ほど前から販売されている比較的新しいブランド豚である。上ロースカツの方がバランスがいいが、時間長く、若干高温のせいか、中央部の衣は、箸でつかんでだだけで剥がれてしまう。それゆえ油を2点とした。
 キャベツは細くみずみずしい。お新香は、ランチの1000円でも、上ロースカツでも大根の人参数枚と寂しく、細切りの油揚げと豆腐の味噌汁は香りに乏しく、温度もぬるい。せめて「上ロースカツ定食」から、脇役陣の向上を図れば、トンカツを食べに茅場町に足を向ける原動力となるだろう。
山本益博氏
[肉2衣2油2キャベツ2ソース2御飯3味噌汁2お新香2特記なし合計17点]